知らないおっさんに3万円あげた話

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北海道から東京に上京して朝9時から終電の12時近くまで働き終電に乗って帰る為に走って帰っていた22歳のある日。

お昼ご飯を早めに済ませて銀行に行きお金を引き出そうと品川駅付近を歩いていたら突然、

「おーい!にいちゃん!」と歯の抜けたおっさんに話しかけられました。

見かけは浮浪者程汚くないけど、競馬場にいそうおっさんで、職業無職と言った装い。

芸能人で言えば次長課長の河本の前歯を一本抜いた顔に似ていたのを今でも覚えています。

話を聞くと、仕事でダンプを運転しているけど、一緒に来た仲間に置いていかれて帰る事が出来なくなってしまったから、新幹線で帰らなきゃ行けないからお金を貸して欲しいと言ってきたのです。

今だったら「あっち行けよ」と伝えるところ。

その日は天気が良くて仕事も順調。ポカポカした陽気で青空が広がり気分が良かったので、「えー本当に返してくれるんですかー?と言いながらもしつこくお願いしてくるおじさんに少し面白さを感じて、いいですよ!」と、直ぐにコンビニでお金を下ろして三万円を貸してあけました。

その時におじさんは、

「いやー本当にありがたい!来週のこの日のこの時間に同じ場所に来たら絶対返すから!ゲームボーイも買ってあげるし、ご飯もたべささてあげるし、風俗も連れてってやる!」と、意味のわからない事をツラツラ言われて、この人絶対戻ってこないだろうなと思いながらも、騙されてるから貸したくないなという気分にもならなくてその時は残高が30万円程もあったし働けばまた今月も給料が入るから、3万円くらい別にいっか。という気持ちで渡した事がありました。

渡した後はすぐにおじさんは人混みに紛れていなくなり、会社に戻って周りの人に話したら、「それ騙されてるよ!」と言われてから急に気味悪く感じたので約束の日にちに指定の場所に行くことは辞めましたが、あの人は新幹線に乗ってしっかり帰れたのだろうか..。

あれから13年東京に住んでいるけど、浮浪者まがいの人に声をかけられたのはあれ以来ありません。

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